創業の想い「死ぬまで元気に歩きたい。でもダサい靴はイヤ」

元々、自身が30代、40代の頃に、仕事で1日中履いていられるパンプスに出会えず困っていたことがきっかけで靴の研究を始めて現在に至るわけですが、私より30歳ほど先をいく母の靴と歩行に対する問題にも並行して取り組んできました。

若い頃から合う靴がなくて困っていた母は、70代以降はほぼ毎日スニーカーで生活していましたが、徐々に親指の付け根(母趾球)が痛くなってしまい、立つのも歩くのも嫌がるようになり始めました。

自身のパンプスの研究課題と問題は同じだと思い、母にも同じ設計思想でフラットパンプスを製作して歩き方をアドバイスしたところ、母趾球の痛みだけではなく、長年不快だった前足部中央のタコもなくなって快適に歩けるようになりました。

しかし、その後は年を経るごとに不安定な歩き方になってしまい、このままでは歩けなくなってしまうのではと思うほどでした。

高齢者の介護問題は社会的問題の一つですが、介護される方にとっても大変苦痛なことだと想像します。自由に歩けなくなることを最も残念に思うのは本人に間違いありません。

そして、自身も年齢を重ねれば同じような問題を抱えます。

このような問題意識の下、1日でも長く自分の足で立って歩くためにはどうすればよいかを考えて、母の歩行改善に取り組み始め、既に大きく改善してきました。重視したのは、「立ち方(姿勢)」と「歩き方」、そして、それをサポートする「靴」です。

これらの重要要素は、ヒール、パンプス、高齢者が履く靴も関係ありません。靴を履いて快適に歩くための根本的な考え方は同様です。ただ、高齢者が立ち方や歩き方など筋力の使い方を変えるのは容易ではありません。もっと若いうちから無意識にできるように身につけておけたらよかったと思います。

このような経緯から、クァオリアは、単にオーダーメイド靴を製作するだけでなく、若いうちから立ち方と歩き方を意識して生活して頂けるように、十分に説明することを心掛けています。

死ぬまで元気に歩きたい。でもダサい靴はイヤ。

クァオリアはこれらを両立できるよう、日々研究を続けています。

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