今回は、前回のお客様の歩行時の姿勢を見ていきます。
このお客様は、アーチが内側に極端に倒れた状態で足を使ってこられたようで、歩行時も着地して蹴り出す度に内側へ足が倒れながら歩を進めていかれる歩き方です。残念ながら、初めて弊社の靴を着用された時点の画像などは無いのでご紹介できませんが、ここに示す画像以上に内側へ倒れる動作がダイナミックで、蹴り出す度に足首にかかる負担がとても大きかったのではないかと想像します。
当時は、もっと爪先が外を向けた状態で歩かれていて、その状態では、より内側へ倒れやすくなってしまうため、爪先を前に向けて歩くようにお伝えしました。
ここでご紹介する比較図は、弊社の靴をご使用になられて約8か月経った時のものです。随分、爪先がまっすぐ前を向いて歩けるようになられていて、内側への倒れ方もかなり緩和されていました。
まず、靴が着地した状態を比較すると、従来の靴では極端に内側に倒れていることが分かります。これも靴の影響が非常に大きいことが分かります。
次に、足より上部の身体の姿勢の比較を見ていきます。 足が着地して軸足になった瞬間を左右両方比較しました。
右足が軸の場合をみると、従来の靴(アーチを考慮しないでご自身で選ばれた靴)では上体の真ん中の軸がずれているのに対して、アーチを考慮した靴の場合は安定感のある姿勢であることが分かります。
左足が軸の場合をみると、右足に比較して、より内側に倒れやすいようです。この時点ではアーチを考慮した靴でも上体の軸がずれていますが、従来の靴(アーチを考慮しない靴)よりは上体の傾きが軽減していることが分かります。
このような歩行時の姿勢から分かることは、足のアーチが維持されず内側に極度に倒れる足の使い方では、その都度、身体の様々な部分に余計な負荷がかかりやすくなるということです。また、ヒールが低いから良いというわけでもないことも分かりました。
そして、何より、靴が正しく接地している方が、上体が安定していて歩く姿が美しいですね。
ここでみてきたように、靴が姿勢や歩行に与える影響はとても大きいです。
適切な靴を選ぶということは、快適に生活するためにとても大切なのです。
次回は、この方の足のアーチを確認していきます。
では、また。
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