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靴と足と脚(0)~靴と足と脚は総合的に考えるのが良い~

外反母趾や足底腱膜炎など痛みを伴う足の不具合は、自分に起こったり、一定の割合で家族や友人から聞いたりするような、よくある足の不調です。

そのため、書店に行けば関連する書籍がいくつかあって、「足のアーチ」は大切だということは直ぐに分かります。しかし、問題が起こってから、つまり、自分が痛みに襲われた時に整形外科や整骨院などに駆け込み、先生に説明されて初めて知る方も多いでしょう。

しかし、こうした足の不調は、足や脚について基本的な知識があれば、日常生活の中で気を付けることによって回避できます。

ただし、足や脚を考えるときに大きく影響するのが靴なのです。そのため、足や脚についての知識の中に「靴から見た足や脚」という視点も加えると、更に効果的です。

ところが、足の痛みなどは整形外科の治療、脚の痛みについては歩行動作にフォーカスしたバイオメカニクスに基づく理学療法といった医学分野に分かれています。そして、これらの多くは痛みや歩行困難に対する「治療」を主な対象として発展してきたため、いわゆる健常者が日常生活の歩行で気を付けた方が良いことというマイルドなレベルを専門的に扱う学問が特に有るわけではありません。

さらに、靴については製作技術にフォーカスした職人の世界であって、靴から見た足や脚の使い方という視点での学問分野はありません。職人と医師がもつ双方の専門知識にはギャップがありすぎて、本当の意味でこれらの知識を融合させるのは簡単ではありません。

そこで、靴を長時間履くと足が痛いのを何とかしたいという一心で、私自身が、靴の靴型設計、製作を一通り経験し、足や脚に関する医学書を読み漁り、外科医や理学療法士に交じって歩行動作のバイオメカニクスを学びました。元々、工学を専門とするエンジニアなので、力学をベースとするバイオメカニクスは比較的馴染みやすい領域でした。

お陰で、私自身の靴と足と脚の悩みは全て解消しました。長時間、靴を履いていても大丈夫です。更に、20年来悩まされたタコもほぼ無くなりましたし、骨盤の歪みもなくなって、時々起こる腰痛もなくなりました。そして、最近気づいたことですが、お手洗いが遠くなったこと、太ももにある浮き出た血管が薄くなってきた等、身体に感じる確かな変化があります。些細なことかもしれませんが、個人的には嬉しい変化ばかりです。

「靴と足と脚」シリーズでは、かつてなかったであろう、工学エンジニアからみた「靴と足と脚」という視点で、みなさんにも是非知って頂きたいことをまとめていきます。快適な生活を送るための参考にして頂けたら幸いです。

初回は、「足の骨格が崩れる問題(靴を履いていると小指、薬指、中指の上部が痛くなる)」から始めていきます。

では、また。

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